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ジムマシン筋トレメニュー例|1週間2・3・4回の具体的筋肥大プログラムを解説

ジムに通い始めた多くのトレーニング初心者が、まず最初に取り組むのがマシントレーニングですが、トレーニングマシンは軌道が固定・確保されているので取り組みやすいのが特徴です。

そして、マシンのなかには軌道がフレキシブルであったり、フリーウエイトトレーニングに近い感覚で実施できるものもあり、バーベルトレーニングへの導入としても有効です。

本記事では、マシントレーニングの筋肉部位別のメニューを解説するとともに、一週間2・3・4回のプログラムの組み方についてもご紹介していきます。

マシントレーニングを実施していくのにあたり、まずは以下の基礎的な知識を理解し、身につけていただきたいと考えています。

①マシントレーニングの特性

②トレーニング対象となる主な骨格筋の名称と作用

③筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定

④超回復理論にのっとったトレーニングプログラム

⑤各トレーニング種目の具体的な実施方法

ウェイトトレーニング(Weight Training)は、筋力トレーニングの1種目。バーベル、ダンベル、マシンまたは自重などを使い筋肉に負荷をかけ体を鍛えるトレーニング。主に筋力の増大、またはそれに伴う筋肉の増量などを目的とするトレーニングの総称。

狭義にはバーベルやダンベル、専用のトレーニングマシンを使用したトレーニングであり、広義にはそれに自重を利用したトレーニングも含む。

引用:Wikipedia「ウエイトトレーニング」

①マシントレーニングの特性

一般的なケースとして、自宅での自重トレーニング・ダンベルトレーニングを経験し、さらにレベルの高いトレーニングを目指してジムに通うようになった方が、最初に実施するのがマシントレーニングです。

マシントレーニングは動作起動がマシンによって支えられているため、初心者の方でも比較的簡単に高負荷トレーニングを実施できるのがメリットです。しかしながら、反面、動作起動のブレを止めるための体幹インナーマッスルが鍛えにくいというデメリットがあります。

ですので、最終的には高負荷かつ同時にインナーマッスルも強化できるバーベルトレーニングを中心に、補助的にマシントレーニングやダンベルトレーニングを行っていくのが、ジムにおける本格的な筋力トレーニングの在り方です。

トレーニングマシンの主な種類

専用マシン

チェストプレスマシン、チェストフライマシン、レッグプレスマシンなど、一つのマシンが一つの種目専用に作られているマシンで、一般的に初心者の方が最初に取り組むタイプです。

ケーブルマシン

ケーブルと滑車で構成されたマシンで、角度や引く方向によりさまざまなトレーニング方法があります。一般的なトレーニングマシンと違い、軌道が固定がされていないため体幹インナーマッスルを同時に強化することも可能です。

スミスマシン

スミスマシンはバーベルとレールを組み合わせたようなタイプのトレーニングマシンで、フリーウエイトのバーベルトレーニングに近い感覚で、かつ比較的容易に取り組むことができるタイプです。このため、本格的なフリーウエイトトレーニングへの導入としても有効です。

▼詳細記事

https://www.sfphes.org/2019/08/machinemenu.html

スミスマシン(Smith machine)は、筋力トレーニングを行う際に使用される器具である。

バーベルが固定されていることから、フリーウエイトよりも高重量に挑戦しやすく、可動域は狭くなるがパワーラックと違い軌道も安定する。

引用:Wikipedia「スミスマシン」

厚生労働省によるレジスタンス運動に関する記載

スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います。レジスタンス運動にはダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せのように自体重を利用して行う方法があります。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

②トレーニング対象となる主な骨格筋の名称と作用

筋力トレーニングの対象となる主な骨格筋は、その連動性と共働関係から以下のようにグループ分けされるのが一般的です。それぞれの筋肉名称と主な作用は以下のようになります。

1.上半身前面(押す動作)のグループ

大胸筋:上腕を前方に押し出し閉じる
三角筋:上腕を上・前・横・後ろに上げる
上腕三頭筋:肘関節を伸展させる
前腕伸筋群:手首関節を伸展させる
腹筋群:体幹を屈曲・回旋させる

このほかに、小胸筋・前鋸筋・肘筋などの深層筋も含まれます。

2.上半身後面(引く動作)のグループ

僧帽筋:肩甲骨を引き寄せる
広背筋:上腕を上・前から引き寄せる
上腕二頭筋:肘関節を屈曲させる
前腕屈筋群:手首関節を屈曲させる
脊柱起立筋:体幹を伸展させる

このほかに、菱形筋・大円筋・回旋筋腱板。上腕筋などの深層筋も含まれます。

3.下半身前面(押す動作)のグループ

腸腰筋群:股関節を屈曲させる
大腿四頭筋:肘関節を伸展させる
下腿三頭筋:足首関節を伸展させる

4.下半身後面(引く動作)のグループ

臀筋群:股関節を伸展させる
ハムストリングス:膝関節を屈曲させる
内転筋群:大腿を内転させる

筋肉の名称と作用の図鑑

筋肉の名前(読み方)と作用|部位詳細・英語名称・ラテン名・起始停止なども解説

③筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定

筋力トレーニングの対象となる骨格筋は、筋繊維が束状になって構成されていますが、その筋繊維には大きく「遅筋」と「速筋」があり、速筋は「速筋繊維Ⅱa」と「速筋繊維Ⅱb」に分けられます。それぞれの特性と筋力トレーニングでの負荷設定は以下の通りです。

遅筋(遅筋繊維Ⅰ)

持久的な運動において持続的な遅い収縮(Slow)をし、酸素(Oxygen)を消費することからSO筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えてもほとんど筋肥大しません。陸上競技で例えるなら、長距離走に必要な筋肉です。

筋力トレーニングでは20レップス以上の反復回数で挙上限界がくるような、低負荷設定で鍛えます。

速筋(速筋繊維Ⅱa)

持久要素のある瞬発的な動作において速い収縮(Fast)をし、酸素(Oxygen)を消費することからFO筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると筋肥大します。陸上競技で例えるなら、400~800m走に必要な筋肉です。

筋力トレーニングでは12~15レップスの反復回数で挙上限界がくるような、中負荷設定で鍛えます。

速筋(速筋繊維Ⅱb)

瞬発的な運動において爆発的な速い収縮(Fast)をし、グリコーゲン(Glycogen)を消費することからFG筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると強く筋肥大します。陸上競技で例えるなら、100~200m走に必要な筋肉です。

筋力トレーニングでは6~10レップスの反復回数で挙上限界がくるような、高負荷設定で鍛えます。

厚生労働省による筋繊維に関する記載

骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-026.html

④超回復理論にのっとったトレーニングプログラム

筋力トレーニングを行い筋繊維に負荷をかけると、筋繊維はわずかな裂傷を負い、一定の回復期間の後にトレーニング前よりも強く・太くなって回復します。この生体反応を「超回復」と呼び、筋力トレーニングとは、計画的に超回復を繰り返すことにより筋肉を強くしていく行為です。

このため、筋肉に対してレジスタンス負荷をかける頻度・間隔には十分に留意してトレーニングプログラムを組み立てる必要があります。

骨格筋の超回復期間には、それぞれ固有の回復時間があり、それは年齢や性別によって左右されますが、20~30代男性の場合、おおよそ以下のようになります。

筋肉部位ごとの超回復期間

・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間

なお、加齢とともに超回復期間は最大2倍程度まで長くなります。また、女性は男性に比べると筋肉合成に関わるホルモン分泌量が少ないため、男性よりも超回復期間が長くなる傾向にあります。

このような、超回復理論にのっとり効率的に全身をトレーニングしていくためには、全身の筋肉を連動性によっていくつかのグループに分け、ローテーションで鍛えていく「部位分割法|スプリットトレーニング」が最適です。その具体的なローテーションの組み方は以下の通りです。

▼詳細記事

超回復と筋肉ごとの回復期間

部位分割トレーニング

筋力トレーニングの効率を上げるためには、一度に全身の筋肉全てを鍛えるのではなく、筋肉部位を2~4グループに分け、1日に1グループずつ一週間で2~4回の分割トレーニングを行うことが有効です。

週2回のトレーニングの場合

①上半身・下半身の押す動作の筋肉
②上半身・下半身の引く動作の筋肉

具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。

▼具体的な週2回トレーニングメニュー

週2回の部位分割トレーニング

週3回のトレーニングの場合

①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉

具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。

▼具体的な週3回トレーニングメニュー

週3回の部位分割トレーニング

週4回のトレーニングの場合

①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の押す動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
④下半身の引く動作の筋肉

具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。

▼具体的な週4回トレーニングメニュー

週4回の部位分割トレーニング

厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html

具体的な週2回のトレーニングプログラム例

①週1回目のトレーニングメニュー

①下半身全体のメニュー:マシンレッグプレス(スミスマシンスクワット)を2~3セット

②下半身前側のメニュー:マシンレッグエクステンションを1~2セット

③下半身後側のメニュー:マシンレッグカールを1~2セット

④上半身押す筋肉のメニュー:マシンチェストプレス(スミスマシンベンチプレス)を2~3セット

⑤大胸筋のメニュー:マシンチェストフライ(ケーブルフライ)を1~2セット

⑥腹筋・腸腰筋のメニュー:ケーブルクランチを2~3セット

②週二回目のトレーニングメニュー

①背筋全体のメニュー:Tバーローイング(スミスマシンデッドリフト)を2~3セット

②広背筋のメニュー:ケーブルラットプルダウン(ケーブルローイング)を2~3セット

③僧帽筋のメニュー:ケーブルショルダーシュラッグを2~3セット

④上腕二頭筋のメニュー:マシンカール(ケーブルカール)を2~3セット

⑤脊柱起立筋のメニュー:スミスマシングッドモーニングを2~3セット

具体的な週3回のトレーニングプログラム例

①週1回目のトレーニング(上半身の押す作用の筋肉+体幹の前側の筋肉)

①押す筋肉全体のメニュー:マシンチェストプレス(スミスマシンベンチプレス)を2~3セット

②大胸筋のメニュー:マシンチェストフライ(ケーブルフライ)を2~3セット

③三角筋のメニュー:マシンショルダープレス(ケーブルアップライトロー)を2~3セット

④上腕三頭筋のメニュー:マシンディップス(ケーブルプレスダウン)を2~3セット

⑤腹筋群・腸腰筋群のメニュー:ケーブルクランチを2~3セット

②週2回目のトレーニング(下半身の筋肉)

①下半身全体のメニュー:マシンレッグプレス(スミスマシンスクワット)を2~3セット

②大腿四頭筋のメニュー:ハックスクワット(マシンレッグエクステンション)を2~3セット

③ハムストリングスのメニュー:マシンレッグカールを2~3セット

④内転筋群のメニュー:マシンアダクション(ケーブルアダクション)を2~3セット

③週3回目のトレーニング(上半身の引く作用の筋肉+体幹の後側の筋肉)

①引く筋肉全体のメニュー:Tバーローイング(スミスマシンデッドリフト)を2~3セット

②広背筋のメニュー:ケーブルラットプルダウン(ケーブルローイング)を2~3セット

③僧帽筋のメニュー:ケーブルショルダーシュラッグを2~3セット

④上腕二頭筋のメニュー:マシンカール(ケーブルカール)を2~3セット

⑤脊柱起立筋のメニュー:スミスマシングッドモーニングを2~3セット

具体的な週4回のトレーニングプログラム例

①週1回目のトレーニング(大胸筋+体幹前側)


①大胸筋のコンパウンド種目:マシンチェストプレス(スミスマシンベンチプレス)を3~5セット

②大胸筋の仕上げ種目:マシンチェストフライ(ケーブルフライ)を3~5セット

③腹筋群・腸腰筋群のメニュー:ケーブルクランチを3~5セット

②週2回目のトレーニング(下半身)

①下半身全体のメニュー:マシンレッグプレス(スミスマシンスクワット)を2~3セット

②大腿四頭筋のメニュー:ハックスクワット(マシンレッグエクステンション)を2~3セット

③ハムストリングスのメニュー:マシンレッグカールを2~3セット

④内転筋群のメニュー:マシンアダクション(ケーブルアダクション)を2~3セット

③週3回目のトレーニング(背筋群+脊柱起立筋)


①引く筋肉全体のメニュー:Tバーローイング(スミスマシンデッドリフト)を3~5セット

②広背筋のメニュー:ケーブルラットプルダウン(ケーブルローイング)を2~3セット

③僧帽筋のメニュー:ケーブルショルダーシュラッグを2~3セット

④脊柱起立筋のメニュー:スミスマシングッドモーニングを2~3セット

④週4回目のトレーニング(三角筋+上腕三頭筋+上腕二頭筋)


①三角筋のコンパウンド種目:マシンショルダープレス(ケーブルアップライトロー)を2~3セット

②三角筋前部の種目:ケーブルフロントレイズを2~3セット

③三角筋中部の種目:ケーブルサイドレイズを2~3セット

④三角筋後部の種目:ケーブルリアラテラルレイズ(ケーブルフェイスプル)を2~3セット

⑤上腕三頭筋の種目:マシンディップス(ケーブルプレスダウン)を2~3セット

⑥上腕二頭筋の種目:マシンカール(ケーブルカール)を2~3セット

筋力トレーニングと食事の基礎知識

筋力トレーニングを実施したら、そこで満足して終わるのではなく、トレーニング効果を最大限高める食事・栄養摂取をする必要があります。

筋力トレーニングと食事


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