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【スズメバチの種類&生態フリー画像図鑑】分布・餌・大きさなどを生物学博物館学芸員が解説



スズメバチの主な種類と生態について、生物学の博物館学芸員である筆者がフリー画像写真をまじえながら解説します。

スズメバチとはどんな生き物?



スズメバチ(雀蜂、胡蜂)は、ハチ目スズメバチ科に属する昆虫のうち、スズメバチ亜科(Vespinae)に属するものの総称である。スズメバチ亜科はハチの中でも比較的大型の種が多く、性質はおおむね攻撃性が高い。1匹の女王蜂を中心とした大きな社会を形成し、その防衛のために大型動物をも襲撃する。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/スズメバチ

スズメバチの主な種類

オオスズメバチ:Vespa mandarinia japonica



オオスズメバチは世界最大の種で、体長が40mm前後あります。東アジアに広く分布しており、生物全体としてもトップクラスの毒を持つ上、攻撃性が高いため世界でも有数の危険生物です。

近年では、北米大陸への帰化も確認されています。

ヒメスズメバチ:Vespa ducalis



ヒメスズメバチは東アジアから東南アジアにかけての広い地域に分布しています。オオスズメバチに次ぐ大型種で体長は35mm前後あります。

北限にあたる日本ではあまり大きな巣は作りませんが、東南アジアでは巨大な巣と個体数を作ることが知られています。

攻撃性は高いものの、毒性はオオスズメバチほどは強くありません。

キイロスズメバチ:Vespa simillima xanthoptera



キイロスズメバチは本州・四国・九州に分布する(北海道には亜種のケブカスズメバチが分布)中型のスズメバチで体長は20mm前後です。

巨大な規模の巣(直径1m)と膨大な個体数(1000匹)を作り、また攻撃性が高く都市部にも進出しているため、もっとも刺傷被害数の多いスズメバチです。

コガタスズメバチ:Vespa analis



コガタスズメバチは体長25mm前後の中型種で植え込みのなかに営巣することが多く、また都市部にも進出しているためキイロスズメバチに次いで被害例の多いスズメバチです。

モンスズメバチ:Vespa crabro



モンスズメバチは、ヨーロッパから日本にかけてのユーラシア大陸に広く分布する体長25mm前後の中型種です。多くのスズメバチが他のハチ(ミツバチやアシナガバチ)を餌としているのに対し、セミを主な捕食対象としています。

チャイロスズメバチ:Vespa dybowskii



チャイロスズメバチは中部地方以北に分布する中型種で、キイロスズメバチなど小型スズメバチの巣を襲撃し、乗っ取って自らの巣として使う習性を持ちます。

ツマアカスズメバチ:Vespa velutina



ツマアカスズメバチは体長20mm前後の小型種で、インドから東南アジアに分布しています。近年では東アジア地域への帰化も確認されていますが、日本にはまだ進出していません。

ツマグロスズメバチ:Vespa affinis



ツマグロスズメバチは南西諸島に分布する小型種で、トックリ状の巣を作ることが知られています。

オリエントスズメバチ:Vespa orientalis



オリエントスズメバチは地中海周辺に分布する体長20mm前後の小型種です。近年では北米や中南米への帰化も確認されています。

クロスズメバチ:Vespula flaviceps



クロスズメバチは体長15mm前後の小型種で北海道・本州・四国・九州・奄美大島に分布しています。土中に営巣する習性を持つことからジバチ(地蜂)という俗称を持ちます。

攻撃性も毒性もあまり高くありませんが、人の生活圏に生息するため一定数の被害がある種です。

キオビホオナガスズメバチ:Dolichovespula media



キオビホオナガスズメバチは樹上性で体長18mm前後の小型種です。

スズメバチの生態



スズメバチは女王蜂を中心とした高度に社会性のあるコロニーを作ることが知られています。コロニーの核となるは巣で、種類によっては直径1mを超えるような巨大な巣を作ります。

スズメバチの餌



スズメバチは肉食性で、多くの種は他のハチ(アシナガバチやミツバチ)の巣を襲撃して、その幼虫や蛹を捕食しています。種類によっては、セミ・バッタ・イナゴなどを主な捕食対象とするものもあります。

昆虫の飼い方図鑑の一覧はこちら

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