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【サワガニの飼い方】博物館学芸員が繁殖方法や生態・特徴・雌雄判別を解説



サワガニは外見やしぐさがかわいいと人気の里山の生き物ですが、サワガニを20年以上飼育している筆者が、その飼育方法(水槽セットでの飼い方)および繁殖のさせ方を解説するとともに、生態・特徴や通販での販売店・入手方法についてもご紹介します。

サワガニの生態的特徴

純淡水性の日本固有種のカニ



サワガニは十脚目サワガニ科に属する日本固有種で、青森県から沖縄県にかけての里山の渓流などに生息しています。

一般的な陸ガニが海での幼生期(プランクトン期)を持つのに対し、サワガニは母個体の腹板内で稚ガニまで成長するため海水に依存していません。

このような生態(海水に依存しない)タイプを持つ生き物を純淡水性または陸封型と呼びますが、サワガニは国内で唯一の純淡水性カニ類となります。

大きさは脚を広げた幅が5cmほどと小型で、春から秋にかけて活動し、冬期は土中や水中で冬眠します。

繁殖期は春から初夏にかけてで、数十個の卵を生んだメスは稚ガニになるまでの一ヶ月ほど腹部に卵・幼個体を抱えたまま保護する習性を持っています。

食性は雑食性で、藻類・昆虫類・ミミズ・カタツムリなどを食べます。

サワガニのカラーバリエーション



サワガニには幅広いカラーバリエーションがあり、褐色~赤色~青色まであります。これは地域にもよりますが、同一地域内でも色の差異は見られ、地域差と言うよりは個体差の要素が強いようです。

サワガニの飼育方法

水槽セットでの飼い方解説



サワガニの水槽セットでの自宅飼育のポイントは、①共食いしないように隠れ場所を多く作る、②常に飼育水を綺麗に保つ、③夏場の高水温を避けるためチラーを使う、といったことになります。

サワガニを飼育するための理想的な水槽セットが上図のようなものですが、具体的におすすめの器具類は以下の通りです。

オーバーフロー水槽



複数個体を飼育するのならば、やはり60cmクラスの水槽が必要になります。また、サワガニ飼育は陸場と水場がある「アクアテラリウム」形式になりますので、オーバーフロー水槽が必須です。また、陸場を広くとるためには奥行き30cmタイプではなく45cmタイプをおすすめします。

クッションタンク



オーバーフローした飼育水を貯めるためにクッションタンクが必要になりますが、アクアテラリウムでは飼育水槽の水量自体が少ないので、クッションタンクは飼育水槽よりワンサイズ小さな45cm水槽で十分でしょう。

外部フィルター濾過槽



サワガニは飼育水を常に綺麗に保つ必要がありますので、濾過システムは濾過能力の高い外部式フィルターがおすすめです。

外部式フィルターには各メーカーから様々なタイプ・ランクのものが発売されていますが、20年以上生物飼育にたずさわった実経験から、圧倒的におすすめなのがドイツ製のエーハイムクラシックタイプです。

水槽用チラー(クーラー)



サワガニは夏場の高水温に弱いので、飼育水を冷却する水槽用クーラー(チラー)をぜひとも用意しましょう。

なお、アクアテラリウムでは飼育水量自体は少ないので、一番コンパクトな60リットルタイプで十分です。

サーモヒーター



冬季にも冬眠させずに飼育したい場合には、このようなサーモヒーターが必要になってきます。ヒーターに直接センサーが埋め込まれた安価なオートヒーターなどもありますが、故障から熱暴走するリスクがありますので、やはりセンサー・サーモ・ヒーターが分離したタイプがおすすめです。

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サワガニを飼育するための餌

キチン質を多く含むアカムシが最適



サワガニ飼育の餌選びで気をつけることは、①キチン質を含む餌を選ぶ、②飼育水を汚さない餌を選ぶ、の二点です。

サワガニは年に数回脱皮をしますが、殻の主成分であるキチン質が不足すると脱皮不全を起こします。

アカムシは昆虫類なので、甲殻類と共通の殻成分・キチン質を多く含んでいますので、まずこの点でおすすめです。

また、配合餌料とちがい「つなぎ」が入っていないため、飼育水の汚れも最低限に抑えることができます。

餌やりと水換えの頻度

餌は毎日、水換えは二週間に一度

サワガニの餌は冬期の冬眠中をのぞき一日一回あげるようにしましょう。サワガニは餌が不足するとすぐに共食いをしてしまいますので、空腹にさせないように注意が必要です。

また、サワガニは綺麗な水を好みますので、二週間に一度は水換えをしてください。なお、水換え量の目安は全飼育水量の半分程度になります。

サワガニの繁殖方法

冬期にしっかり冬眠させるのがポイント



サワガニの繁殖で大切なことは、四季の気温・水温変化をしっかりと与えることです。つまり、サワガニを繁殖させるためには、冬期にしっかりと冬眠させる必要があります。

冬場は屋外の日の当たらない北側などに容器を設置し、しっかりと冬眠させると翌春~初夏にかけて簡単に産卵します。

冬期は室内水槽で飼育する鑑賞グループと、冬眠させる繁殖グループに分けて管理するのもおすすめです。

サワガニの雌雄判別

サワガニの雌雄は腹板の広さで簡単に見分けることができます。具体的には以下の通りです。

雄:腹板が狭い

雌:腹板が広い

サワガニの入手方法

ネット通販での購入が手軽

サワガニの入手方法としては、採集するのがもっとも費用がかかりませんが、都会に暮らしている方には現実的ではありません。

やはり、ネットの通販で購入するのが手軽でスピーディーです。

※購入したサワガニは遺伝子撹乱を避けるため、必ず最後まで飼いきり、野外へ放すのは絶対におやめください。

日本産甲殻類の美麗種


日本産甲殻類のなかでも「妖精海老=フェアリーシュリンプ」と呼ばれるたいへん美しい種類が、淡水産のホウネンエビです。


本種は乾燥耐久卵を産むため、卵さえあれば好きな時に孵化させて飼育を楽しむことができます。

飼育はとても簡単で、水温25℃前後の淡水に薄めた乾燥クロレラ水を餌として与えるだけです。うまく育てば卵をとることもできますので累代飼育が可能です。

ホウネンエビ乾燥耐久卵

ホウネンエビはメダカなど小型淡水魚の餌として優れているだけでなく、美しい外観から観賞用としても適しています。
生産農家で養殖されたホウネンエビの乾燥耐久卵をカブセルに小分けして販売しています。必要量を水温25~28℃にした淡水に入れて孵化させてください。餌はグリーンウォーターや乾燥クロレラで育ちます。生産農家より直接仕入れのため、一般的な価格よりもリーズナブルに提供できています。※1カ


生産農家から直接仕入れのため、一般的な価格よりもリーズナブルに提供できています。



当サイトでは魚類稚魚の初期餌料やクラゲ類の基本餌料として必要不可欠なミジンコ(耐久卵)とブラインシュリンプ(乾燥卵)およびこれらの餌料として扱いやすい乾燥クロレラ、また産卵床やレイアウトの基本となるウィローモスの販売をしています。ぜひ、ご利用ください。

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