サタンオオカブトについて生物学的な特徴を解説するとともに、20年以上、生物学学芸員として博物館施設に勤務し、昆虫が専門分野の一つで世界中のクワガタ・カブトムシの飼育経験のある筆者が、その飼育方法についてご紹介していきます。
サタンオオカブトとはどんなカブトムシ?
ボリビア・ラパス県(ユンガス山脈)やコチャバンバ県などの標高1000 - 2800mの熱帯雨林に断続的に分布する。ヘラクレスオオカブト属の中では3番目に大きくなる種であるが、ヘラクレスオオカブトやネプチューンオオカブトよりも小さく、オスは最大でも体長11cmを越える程度までにしか成長しない。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/サターンオオカブト
カブトムシの飼育の基本
常に一回り大きなケースを使うのが基本
カブトムシ飼育の基本ポイントは、考えているよりも一回り大きなケースで飼育することです。過密になると成虫はストレスで早死する傾向が強くなり、幼虫にいたっては大きく育てることが困難になります。
飼育に用いるのは上のリンクのような専門ショップから市販されているケースセットがおすすめです。ホームセンターなどで販売されている昆虫ゼリーや発効マットの安価なものは、確実に栄養分の少ない粗悪品となりますので気をつけてください。
発酵マットはこちらのようなタイプがおすすめです。外国産カブトムシを飼育するための栄養豊富な高級品ですので、かなりの大型個体の作出が期待できます。
成虫の餌におすすめなのが、こちらのようなアミノ酸配合の高級ゼリーです。一般の安価な昆虫ゼリーは、ほぼ砂糖水程度の栄養価と考えてください。大型個体作出のためには高タンパク質のゼリーをメス個体に与え、スタートラインからより大きな卵を産ませることが肝心です。
サタンオオカブトの成虫の飼い方
サタンオオカブトの成虫は高標高地域に生息しているため、特に高温に弱く、飼育環境が気温25℃を超えないようにクーラーの効いた部屋での管理が必須になります。また、冬期は気温18℃を下回らないように加温する必要があります。サタンオオカブトの繁殖と幼虫飼育
サタンオオカブトはかなり発酵の進んだマットに好んで産卵し、幼虫もそれを食べます。このため、飼育に使用するマットは十分に発酵し、色が黒色に近いものを選ぶようにします。
幼虫期間は2〜3年と長く、夏場は気温25℃を超えないように、冬場は気温18℃を下回らないように温度管理をしつつ長期間にわたり育成する必要があります。
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