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【ヘビトンボの飼い方図鑑】生態的特長と飼育繁殖方法について博物館学芸員が解説



ヘビトンボの生態について解説するとともに、20年以上、生物学学芸員として博物館施設に勤務し、昆虫が専門分野の一つである筆者が、その飼育方法についてご紹介していきます。

ヘビトンボとはどんな生き物?

ヘビトンボ(蛇蜻蛉、Protohermes grandis)はヘビトンボ目(広翅目)ヘビトンボ科に分類される昆虫の一種。成虫は体長40mm、羽を広げた左右の長さ100mmと、この類では大柄な昆虫である。幼虫は渓流にすむ水生昆虫で、体は細長く、頭部は頑丈で顎が強く発達する。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘビトンボ

ヘビトンボの成虫の飼い方


ヘビトンボの成虫はナラ類などの樹液を餌にしており、飼育下ではクワタガタムシ用の高タンパク質ゼリーで代用可能です。

産卵まで飼育するためには、上記のような冷却装置(チラー)つきの大がかりなアクアテラリウムが必要になってきます。

本種の幼虫は渓流性のため高水温に弱く、水温は20℃より低くなるように設定してください。

産卵は水際の石などに行います。

ヘビトンボの繁殖と幼虫飼育

ヘビトンボの幼虫の成長は遅く、成虫になるまでに約3年ほどかかります。上記のアクアテラリウムで高水温にならないように管理します。

なお、餌は小型の水生昆虫やイトミミズをよく食べます。死んだ餌には反応しないので、常に絶やさないように餌生物の採集が必要です。


ヘビトンボは水上の土中で蛹になります。終齢幼虫になり、色が濃くなり餌を食べなくなったら蛹化の合図です。

上の写真のような個別の蛹化ケースにピートモス・赤玉土・砂利砂・ケト土をミックスした土を入れ、蛹になるのを待ちます。

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