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カクレクマノミは映画でも有名になった、珊瑚礁に暮らす人気の海水魚です。筆者も20年以上魚類飼育にたずさわっていますが、本種は海水魚としてはサイズが小さく丈夫で飼いやすいことから、海水魚の入門種としても初心者におすすめです。
■カクレクマノミってどんな魚?
●イソギンチャクと共生する習性を持つ
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カクレクマノミ(Amphiprion ocellaris)は、熱帯のサンゴ礁を中心に分布しているスズメダイの一種です。表皮から特殊な物質を分泌し、イソギンチャクの刺胞を無反応にできるため、他の魚が近づけないイソギンチャクを隠れ家のようにすることから名前がつきました。
5尾前後の群れを作って生活し、その群れのなかで最大の個体が雌になり、二番目の個体が雄として繁殖に参加し、その他の個体は繁殖には関わらないという、少し変わった生態を持っています。
■カクレクマノミの飼育難易度
●海水魚のなかでも最も飼育しやすい種類
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カクレクマノミの飼育難易度はどのようなものでしょうか?
実は、カクレクマノミは海水魚のなかでは非常に丈夫な種類で、基本的な飼育水槽セットがあれば初心者の方でも十分に飼育が可能です。淡水魚飼育の入門種がネオンテトラならば、海水魚飼育の入門種はカクレクマノミと言ってもよいほどです。
逆に、カクレクマノミが飼育できないような水槽環境ならば、そのほかの海水魚はまず飼育できないと言えるほどです。
■カクレクマノミの飼い方
●飼育に必要な水槽用品
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カクレクマノミの飼育に必要な水槽用品とおすすめのアイテムは以下の通りです。
●水槽は30~45cmタイプがおすすめ
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カクレクマノミは小型の水槽で十分飼育できます。おすすめはこちらのような30mcタイプのオールガラスキューブ水槽です。シンプルでスタイリッシュなので、お部屋のインテリアとしても最適です。
●濾過槽はコンパクト外部フィルターがおすすめ
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飼育水を綺麗に保ち、濾過バクテリアによってカクレクマノミに有害な物質を無害に変えるために必須の水槽用品が濾過槽ですが、おすすめはこちらのような小型のコンパクト外部フィルターです。他の濾過システムよりコンパクトで濾過能力が高い、最新の濾過システムです。
●水温を25度前後に維持するサーモヒーター
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カクレクマノミは熱帯魚なので、冬場でも水温を25度前後に保つ必要があります。そこで必要となるのが水槽用ヒーターですが、水槽用ヒーターにはオールインワンのオートヒーターと、やや高価なサーモセンサーが別になったサーモヒーターがあります。
オートヒーターは安価でコンパクトな分、水温設定が25度前後の一種類しかありません。サーモヒーターならば水温の微調整が可能で、カクレクマノミが病気になった時や繁殖をさせるために水温を調整できますので、できればサーモヒーターがおすすめです。
●水槽照明はLEDライトがおすすめ
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水槽を鑑賞するためだけでなく、カクレクマノミのカルシウム合成など健康維持のために必要なのが水槽照明です。小型水槽にあわせたコンパクトなLEDライトがおすすめです。
●水質安定に珊瑚砂を敷く
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水槽には必ず底砂を敷くようにしましょう。濾過槽だけでなく、底砂の中にも濾過バクテリアが繁殖して水質が安定します。砂の種類は、カルシウムをはじめとしたカクレクマノミに必要なミネラル成分が飼育水に溶け出すので珊瑚砂がおすすめです。
●隠れ家として珊瑚石を入れる
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カクレクマノミの飼育にイソギンチャクは必要ありませんが、隠れる場所がないとストレスがたまる性質を持っていますので、隠れ家として珊瑚石を入れるようにしてください。
●飼育水は人工海水で作る
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クマノミは海水魚ですので、当たり前ですが飼育には海水が必要です。飼育水を海に組みに行くのは現実的ではありませんので、こちらのような人工海水塩をカルキ抜きをした水道水に混ぜて飼育水を作ります。なお、海水魚飼育には食塩(塩化ナトリウム)のほかにも塩化カリウムや塩化マグネシウムといった塩類が必要ですので、食塩で飼育水を作ることはできません。
●塩分濃度調整に比重系が必要
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人工海水を使って飼育水を作る場合、その塩分濃度は適当ではいけません。適切な塩分濃度を測るためにハイドロメーター(比重計)は必須のアイテムになります。
●スタートから濾過バクテリア使用が理想
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水質を浄化し安定さえる濾過バクテリアは、飼育を続けていくと自然と濾過槽や底砂に増殖していきますが、水槽のスタートアップ時に優良な濾過バクテリアをタネとして飼育水に入れると、すみやかに飼育水が安定しますのでおすすめです。
■カクレクマノミ水槽の水換え
●2週間に一度1/3換水が基本
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カクレクマノミ飼育のなかで、定期的に必要な作業が水換えです。カクレクマノミの排泄物に含まれるアンモニアは、濾過バクテリアによって亜硝酸→硝酸塩と無害な物質に変えられて水槽内に蓄積していきます。いくら無害とはいえ、硝酸塩が飼育水に増えすぎると病気の原因になりますので、定期的に水換えをしなくてはいけません。
水換えの頻度の目安は2週間に一度で、水換えは1/3程度が適切です。一度にたくさんの飼育水を新しくすると、水質が一気に変わってしまい、濾過バクテリアのバランスが崩れてしまうリスクがありますので、注意が必要です。
■カクレクマノミの餌やり
●専用の配合飼料がおすすめ
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クマノミは餌を選り好みしない性質なので、魚の餌として市販されているものなら、どんなものでもよく食べますが、やはりカクレクマノミ専用に栄養バランスが配合された専用配合飼料がおすすめです。
安価な魚用の餌にはつなぎ成分として小麦粉などの炭水化物が多く含まれており、水質悪化の原因となりますので注意が必要です。