危険を感じるとまるでダンゴムシのように丸まって身を守る、不思議動物アルマジロの酒類と特徴を、生物学学芸員の筆者が写真集形式でご紹介します。
アルマジロってどんな動物?
地面に穴を掘り巣を作り虫などを食べている
アルマジロは北米大陸の南部~南米大陸アルゼンチンにかけて生息する比較的原始的な哺乳類の仲間で、鋭い前足の爪を使って土中に穴を掘り巣を作り暮らしています。
夜行性で、昆虫類のほかミミズやカタツムリを補食します。
アルマジロの主な種類
最大種のオオアルマジロ
学名:Priodontes giganteus
英名:Giant armadillo
アルマジロのなかでも最大種が南米大陸北東部に分布しているオオアルマジロで、1m・30kgにもなる個体もみられます。
スペオアルマジロ
学名:Cabassous unicinctus
英名:Southern naked-tailed armadillo
オオアルマジロに近縁なグループにスベオアルマジロ属があり、いずれも中南米に生息しています。
本属には、以下の種が知られています。
パナマスベオアルマジロ
Cabassous centralis|Northern naked-tailed armadillo
チャコスベオアルマジロ
Cabassous chacoensis|Chacoan naked-tailed armadillo
オオスベオアルマジロ
Cabassous tatouay|Greater naked-tailed armadillo
最小種のヒメアルマジロ
学名:Chlamyphorus truncatus
英名:Pink hairy armadillo
最小種はアルゼンチン固有種のヒメアルマジロで、大きさは10cm前後とかなり小型です。
チャコアルマジロ
学名:Calyptophractus retusus
英名:Greater hairy armadillo
ヒメアルマジロの近縁種で、南アメリカ大陸中央部のごく狭い範囲に生息しているのが茶子アルマジロです。
ミツオビアルマジロ
学名:Tolypeutes tricinctus
英名:Brazilian three-banded armadillo
ブラジル固有種のミツオビアルマジロは体長30cm前後と中型のアルマジロです。
マタコミツオビアルマジロ
学名:Tolypeutes matacus
英名:Southern three-banded armadillo
ミツオビアルマジロに極めて近縁な種(同属)に、マタコミツオビアルマジロがいます。
ムツオビアルマジロ
英名:Six-banded armadillo
南米に分布しているムツオビアルマジロは中型のアルマジロで、性質が大人しいことからペットとしても人気があります。
ケナガアルマジロ
学名:Chaetophractus vellerosus
英名:Screaming hairy armadillo
ケナガアルマシロは、小型で毛が生えているのが特徴で、英名の「Screaming|叫ぶ」にあるように、甲高い声で鳴きます。
なお、本属には以下の種類が知られています。
ペルーケナガアルマジロ
Chaetophractus nationi|Andean hairy armadillo
アラゲアルマジロ
Chaetophractus villosus|Big hairy armadillo
ココノオビアルマジロ
学名:Dasypus novemcinctus
英名:Nine-banded armadillo
北米~南米に広く分布しているココノオビアルマジロは、アルマジロの仲間としてはずば抜けて敏捷な種類で、1mほどの高さまでジャンプすることができます。
また、川を泳ぐ際には腸に空気をためて浮き上がるという変わった習性を持っています。
また、川を泳ぐ際には腸に空気をためて浮き上がるという変わった習性を持っています。
なお、本属には以下の種が知られています。
ムリタアルマジロ
Dasypus hybridus|Southern long-nosed armadillo
ヤツオビアルマジロ
Dasypus kappleri|Greater long-nosed armadillo
ムクゲアルマジロ
Dasypus pilosus|Hairy long-nosed armadillo
コムクゲアルマジロ
Dasypus sabanicola|Llanos long-nosed armadillo
ナナツオビアルマジロ
Dasypus septemcinctus|Seven-banded armadillo
イエペスアルマジロ
Dasypus yepesi|Yepes's mulita
センザンコウはアルマジロに近い仲間?
硬い鱗を持ち、丸くなって身を守る哺乳類としては、アルマジロ以外にアジアに生息するセンザンコウの仲間が知られています。
この二つのグループは近い(親戚関係)なのでしょうか?
こちらが、哺乳類の系統樹ですが、被甲目のアルマジロと有鱗目のセンザンコウでは、かなり遠い類縁関係です。
このように、まったく違う分類なのに、生活スタイル(生態的地位|ニッチ)が似ていると姿形も似てしまう進化のことを「収斂進化」と言います。