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【巨大古代生物ウミサソリ】博物館学芸員が生態・餌・最大サイズ・絶滅の理由を解説

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古生代の海のプレデターである、ウミサソリの生態をCG動画をまじえて解説します。


ウミサソリの繁栄期と分類


ウミサソリは約4億6000万年前、古生代(オルドビス紀~シルル紀~デボン紀)の海の食物連鎖の頂点に君臨していた巨大な甲殻類の仲間で、特にシルル紀には頂点捕食者だったと考えられています。



最大で全長3m近くにもなり、真性魚類の祖先である無顎類を捕食していたと考えられています。




分類的には甲殻類のなかで比較的原始的なグループである剣尾類(サソリやカブトガニの仲間)に属していますが、より古い甲殻類の頂点捕食者であるアノマロカリスとは、脚が分化していた(捕食脚・歩脚・遊泳脚)点で大きく異なります。

ウミサソリの衰退と絶滅


シルル紀以降、より高等な無脊椎動物である軟体動物(アンモナイト類)や顎を持った真性魚類の進化にともない衰退絶滅しました。

ウミサソリの再現CG動画




こちらがウミサソリの当時の様子を再現したCG動画です。

ウミサソリの化石と出土層

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こちらがウミサソリの化石をもとにした再現図と再現模型です。ウミサソリの化石は、古生代大絶滅(約2億5140万年前)となるP-T境界以降の地層からは出土していないため、古生代に完全に絶滅したと考えられています。


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