イラン漁業関係者 (JICA) 里海視察研修で志摩市を訪問

平成28年8月22日(月)、イランのペルシャ湾に面したゲシュム地域の水産関係者8名が、日本の水産関連技術を学び、参加型の水産資源管理を振興するとともに、地元の豊かな自然・観光資源を生かした漁村の活性化を図るため、志摩市を視察研修に訪れました。

午前9時からは市役所6階会議室で、里海推進室職員が、新しい里海創生によるまちづくりの概要について、「森から海に至る栄養のつながりが再生・保全され、豊かな自然の恵みを持続的に活用できるまちづくり」を進めていることを説明しました。その後、水産課から、志摩市の水産概要と伊勢海老は産卵期には獲らないことや、トラフグの体重700グラム以下のもの、伊勢海老の頭の部分の長さ4.2センチ以下のもの(100g以下の小さなもの)、アワビは殻の大きさが10.6センチ以下のものは獲らない、獲っても逃がすようなルールを決めて資源管理をしていることなど、資源管理の具体策について説明しました。

また、人工的に育てた稚魚や稚貝を放流して積極的に資源を増やす努力をしていることや、アワビや伊勢海老などが育つ魚礁を設置していることなどを説明しました。

意見交換の中では、イランで「里海」について学び同じ概念がイランでも活用できるのではないかと考えているが、しかし里海を実行するためには、いろんな課題があるとの事でした。イランのゲシュム地域は雨が少なく、とても暑い地域で、水不足が国全体の課題になっているそうです。したがって、海の環境よりも飲み水をどうやって確保するかの方が優先国策となっています。川を堰き止め、ダムを造らないといけないため、森からの栄養が海まで届かなくなり、漁獲の減少の一因にもなってるかもしれないとおっしゃっていました。また、マングローブの植林やウミガメの保護活動などが既に始まっており、今年度は、里海に関する活動の手始めとして、まず魚礁の設置をやっていくそうです。また、魚類養殖にも力をいれていて、南伊勢町で行われている鯛養殖の視察も行程に入れていると話されていました。

イランのゲシュム地域で、「新しい里海のまち・志摩」のまちづくりの手法を取り入れ、行政・関係団体・漁民・住民が一体となって漁業・漁村の活性化のため、里海のまちづくりを進めていこうとする姿勢が感じられました。

◇イランのゲシュム地域の水産関係者(JICA)一行との記念写真

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◇市役所内での里海研修

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午後からは、一行は、ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩へ移動し、ホテル敷地内で行っている干潟の現場を視察した後、和具漁港に移動して、和具地区の資源管理の取組について漁業者と意見交換を行いました。

◇干潟再生の現場視察

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◇和具地区の漁業者と意見交換

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◇和具漁港の現場視察

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