東アジア海洋会議2015及びPNLGフォーラム2015に出席しました

 東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)主催の東アジア海洋会議2015に11月17日から20日まで出席しましたので、その概要について報告します。 

◎東アジア海洋会議とは

 東アジア海洋会議は、東アジアの11か国が参加する東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA※)が3年に1度開催している国際会議で、東・東南アジア海域における環境管理と持続可能な開発を促進するため、各国政府、地方政府、国際機関、NGO、研究者等の幅広い関係者間の連携・協力を強化することを目的に開催されるものです。今回、参加した東アジア海洋会議2015は、11月16日から21日まで、ベトナム中部のダナン市で開催され、約700名の参加がありました。

東アジア海洋会議2015ウエブサイト

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※PEMSEA:Partnerships in Environmental Management for the Seas of East Asia 
(=東アジア海域環境管理パートナーシップ)
 ○設 立 年: 1994年(日本は2002年から参加)
 ○参加国等:
  【政府パートナー】 カンボジア、中国、インドネシア、日本、ラオス、北朝鮮、フィリピン、韓国、シンガポール、東ティモール、ベトナム(アルファベット表記順)
  【非政府パートナー(主なもの)】 笹川平和財団海洋政策研究所(OPRI)、国際EMECSセンター、NOWPAP、韓国海洋水産開発院(KMI)
  【オブザーバー】 タイ、PNLG(PEMSEA Network of Local Government)
 ○主な活動:
   ・環境保全と調和した「持続可能な開発」を基本理念とした統合沿岸域管理(Integrated Coastal Management:ICM)を推進。
   ・環境保全と調和した「持続可能な開発」を基本理念としたICMに関する参加国の国家政策や国家計画の策定を推進。
   ・環境保全と調和した「持続可能な開発」を基本理念としたICMのモデル事業を中国・廈門(アモイ)等で実施。

◎これまでの参加状況

 志摩市はこれまでにも2009年にフィリピンのマニラ市で開催された会議及び2012年に韓国のチャンウォン市で開催された会議にも参加し、事例報告を行っています。 

◎志摩市の参加概要

 今回の会議は下記の日程と内容で会議が開催され、志摩市は17日に開催された国際カンファレンスにおいて「新しい里海創生によるまちづくり」の取り組み内容を報告するとともに、20日に開催された閣僚級会合の昼食会においてPEMSEAに参加する11か国の地方自治体を代表して、大口市長がスピーチを行いました。また、会場内に設置された笹川平和財団海洋政策研究所のブースにおいて、伊勢志摩サミット及び志摩市のポスターの掲示とパンフレットの配布を行うとともに、来訪者に志摩市及び志摩市の取り組みについて説明を行いました。

20日の午後に開催されたPNLGの年次会合にも加盟自治体として参加しました。

11月16日(月) 開会式(未参加)

11月17日(火) 国際カンファレンス(ワークショップで志摩市の事例報告)

11月18日(水) 国際カンファレンス(ブース展示対応)

11月19日(木) 国際カンファレンス(ブース展示対応)

11月20日(金) 閉会式、閣僚級会合 (スピーチ)、PNLGフォーラム(参加)

11月21日(土) 現地視察(未参加)

 

〇国際カンファレンスにおける発表について

 11月17日に開催された国際カンファレンスは、「日本における沿岸域総合管理適用の先進事例及び変革と効果」をテーマに開催され、里海創生基本計画の内容と第1次計画期間中の成果及び次期計画の見直しに向けた取り組みなどについて里海推進室職員が事例報告を行いました。

 発表に引き続いて開催されたパネルディスカッションでは、活発な意見交換が行われ、沿岸域総合管理の推進に向けて関係者の意識の改革が重要であることなどが話し合われました。

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〇閣僚級会合昼食会における市長のスピーチについて

 11月20日に開催されたベトナムの天然資源・環境大臣主催の昼食会では、11か国の自治体代表、産業界の代表、研究者の代表がそれぞれスピーチを行いました。

 大口市長は、11か国の自治体代表として登壇し、志摩市が伊勢志摩サミットの会場として選ばれたこと、豊かな自然環境の恵みを受けて暮らして行くために新しい里海創生によるまちづくりを市の重点施策として位置づけたこと、里海創生には沿岸域の総合管理が有効な手段であり、地方の自治体がそれぞれ取り組みを進めることが、世界が求める持続可能な社会の形成に寄与すると考えていることなどを話しました。

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〇展示ブースにおける志摩市の紹介について

 笹川平和財団海洋政策研究所が沿岸域総合管理のモデルサイトと位置付けている日本国内の5地域(三重県志摩市、福井県小浜市、岡山県備前市、高知県宿毛市・大月町、岩手県宮古市)における取り組み紹介を行いました。志摩市として、ブース内に伊勢志摩サミットや観光ポスターなどの展示を行い、来訪者にパンフレットなどを配布しました。志摩市の干潟再生の取り組みや真珠養殖の歴史などについて、多くの質問を受けました。

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〇PNLGフォーラムについて

 11月20日の閣僚級会合昼食会の後に開催されたPNLGの定期大会であるPNLGフォーラム2015では、会長及び副会長の改選が行われた後、中国の2自治体及び韓国の1自治体の3つの自治体の新規加盟が承認されました。また2016年から2020年までの次期計画策定にあたり、これまでの取り組みの状況報告とあわせて、会員アンケートの結果などから、次期計画にどのような内容を盛り込んで行くべきかについて検討が行われ、次期計画策定に向けた今後のスケジュールが承認されました。 

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◎まとめ

 今回の東アジア海洋会議及びPNLGフォーラムへの参加を通して、各国、各地域の取り組みに関する情報を得るとともに、観光と漁業の両立を掲げるダナン市の現地視察を通じて、より地域や来訪者にわかりやすい新しい里海創生によるまちづくりの推進に資するヒントを得ることができました。また、志摩市も取り組む沿岸域総合管理の推進については、各地域で状況は異なるものの、沿岸域に関わる事業者の意識改革を促すための政治のリーダーシップと進捗管理組織の体制確保が成功を左右する鍵であることが確認できました。