調査の概要

いきもの調査地点と調査の方法

英虞湾や的矢湾の沿岸は複雑に入り組んだリアス式海岸となっています。また湾の入り口に近く外洋の影響を受ける湾口と、陸から流れ込む淡水の影響を受ける湾奥部では、全く環境がことなります。こうした理由から、湾全体の生き物について調査を行うことは非常に大変な作業になります。
 このため、志摩市では英虞湾の阿児町神明小才庭地先の干潟を最初の調査地点として、毎年春の大潮の干潮時に調査を実施しています。
 調査方法は日本国際湿地保全連合が提唱している市民調査方法に基づいて行っています。

調査地点

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日本国際湿地保全連合発行の干潟生物調査ガイドブックより抜粋

調査の方法

1.調査員の編成

調査は8名を1チームとして行います。

2.調査範囲の設定

調査地点の特徴を考慮して、調査員1名あたり約50m四方の調査範囲を設定します。

3.干潟の表面にすむ生物の調査

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調査範囲をよく観察しながら15分間歩き、干潟の表面にすんでいる生き物を採集し、「S」と表記したポリ袋に入れていきます。このとき、石のすきまや裏側も調べますが、土を掘ることはしません。また、マガキなど石に固着している生き物については採集できないので、紙に種名を書いてポリ袋に入れておきます。
調査が終了したら、ポリ袋をクーラーボックスに入れて保管します。

4.干潟の中にすむ生物の調査

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次に小型のスコップを用いて、直径15センチ、深さ20センチを目安に干潟の土を掘り返し、見つけた生き物を「B」と表記したポリ袋に入れます。
この作業を15回繰り返します。

5.生き物の種類を調べる

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調査が終了したら、各々が採集した生き物をフルイに入れ、すすいで泥を落とした後、白いバットに移してガイドブック等を見ながら全員で生き物の名前を調べます。

6.調査票への記録

名前のわかった生き物は調査員各自の調査票(別紙参照)にチェックします。この時、泥の表面にいた生き物は「S」、泥の中にいた生き物は「B」として記録します。
調査票にない生き物が見つかった場合や、生き物の種類が特定されるような巣穴などが見つかった場合には、メモ欄等に記録しておきます。

7.標本の作製

調査後、専門家が種類を確認するために必要になることがあるので、各種類とも数個体ずつ標本にしておきます。
また、名前がはっきりわからない場合には、すべての個体を標本にします。

8.データの整理

8人の調査票を集めて生き物の種類ごとにチェックの数を集計します(8人が全員見つければ8、2人しか見つけられなければ2となります。数字が大きいほうがたくさんいたことになります。)。