干潟や藻場を再生しよう!

里海推進室から、豊かな海を再生するための干潟や藻場の再生活動に関する情報をお伝えします。

干潟・海辺の再生とまちづくりシンポジウムが開催されました!
2018/06/19 里海推進室

平成30519、20日(土・日)、ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩にて、立命館アジア太平洋大学の山下研究室主催、北海道大学 科学技術コミュニケーション研究室共催により、「干潟・海辺の再生とまちづくりシンポジウム」が開催されました。

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19日午前中には、会場となったアクアヴィラ伊勢志摩の敷地内にある再生干潟を視察し、関係者から干潟再生の取組み内容の紹介やその重要性などが語られ、志摩市内4か所の干潟再生事業の経緯や取組み内容が紹介されました。見学した再生干潟では、水門開放前と比べて生息する生きものの種類が増えたりコアマモという海草の分布が広がったことや、堤防前で干潟から流れ出した栄養を活用してアオサノリ養殖がおこなわれていること等の説明があり、参加した皆さんは熱心に聞き入っていました!

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午後のシンポジウムでは、志摩市の干潟再生の取組のほか、イギリスやマレーシアで実施されている干潟やマングローブ林の再生活動が紹介され、生物多様性の保持などの干潟の役割はもとより、地域住民とのかかわり方やその大切さについても多く語られました。まちづくりにおいて重要なことは住民の方の声を聞く事、ダイニングテーブルに座って語るくらいがちょうど良い、というお話がすごく印象に残りました。当たり前のことだからこそ大事にしなければいけないですよね。また、干潟再生事業の「呼び方」によっても事業の印象が変わるというお話など、少し変わった視点からの報告もあり大変興味深かったです!

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また、「将来の干潟・海辺の再生とまちづくり活動のために発信したいメッセージ」と題し、参加者全員でワークショップによる意見交換を行いました!挙げられたメッセージには、干潟を楽しく学びの場にすることや、それにより関心を持ってもらうこと、また、市場価値に換算しにくい干潟再生の価値を可視化する工夫が必要では、などなど貴重な意見がたくさん出ました!さらには、スピーカーのマクイネスさんからは、「価値を見える化するだけでなく、その価値による利益はいったい誰が得るのか?という部分まで考える必要がある」という意見もいただき、とても有意義なディスカッションとなりました!

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20日は、志摩市で遊休地を活用した干潟再生の実証試験が行われた阿児町立神の石淵再生干潟を訪れ、実際の現場で再生の効果や管理の方法などについて説明されました。参加者から、「堤防を撤去することが最終的な目標ですか?」と質問がありましたが、防災上の観点や、狭い水門を海水が行き来することで流速が上がり、周囲の海をかくはんする効果があることなどの理由で、堤防を残したままの干潟再生を継続していることなどを説明しました。もちろん、堤防の撤去には経費も掛かりますし。

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その後、賢島港から遊覧船に乗船し、英虞湾のあちらこちらにみられる堤防の状況や、真珠やアオサノリ養殖など、英虞湾の海面利用の状況などを視察しました。

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海外から参加した皆さんから「志摩市は本当に美しいところで、こんなところに住んでいることがうらやましい!」というご意見をいただきました。自然が豊かで美しい伊勢志摩国立公園に住めることの幸せを実感するとともに、その自然を守っていくことの大切さを改めて実感できたシンポジウムとなりました。